ファッション業界は、サプライチェーンの利益構造とそのあり方について批判を受けてきました。ブランドオーナーや小売業者はより透明性の高い情報提供を求めていますが、これまでそれを実現する効果的な方法はありませんでした。しかし、いま変化の時代が訪れています。サプライチェーンの透明性を担保するプラットフォーム tex.tracer により、ブランドオーナーは必要な気付きを得て行動を起こし、ボタン一つで全ての関係者に周知することができます。また、消費者はスマートフォンで衣料品のQRコードをスキャンすることで、その履歴を追跡することができます。
課題
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ファッション業界のサプライチェーンに透明性をもたらし、ブランドと消費者が事実に基づいて行動できるようにすること
解決
- 衣料品トレーサビリティプラットフォーム「tex.tracer」を開発
- ブロックチェーンの開発と管理サービスに富士通を採用
効果
- ブランド所有者や小売業者は将来の法規制に備えてサプライチェーンを深く理解
- 消費者は店舗でQRコードをスキャンして衣料品の製造過程を詳細に把握
- 社会や環境に対する問題が明らかとなった場合、それを軽減する対策検討が可能
確かなサプライチェーンの透明性こそが、あるべきアパレル業界を創造するための鍵です。tex.tracer は検証済みのデータを収集し、ブランドや小売業者は事実に基づいた行動で問題を軽減することにより、持続可能なエコシステムを構築することができます。
tex.tracer、共同創設者兼CEO、Jolanda Kooi 氏
tex.tracer について
tex.tracerは、Jolanda Kooi 氏とBart Westerman 氏の発案によるもので、両氏は中国と香港で幅広い業界経験を積んだ。
サプライチェーンのレポートにテクノロジーを適用
tex.tracerの共同創設者であるJolanda Kooi氏とBart Westerman氏は、フェアトレードとグローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード(GOTS)の認証を取得し、サプライチェーンの深い理解を得ました。しかし、情報処理に時間がかかることから、現代のテクノロジーを使って素材をリアルタイムで追跡するプラットフォーム、tex.tracerの設計を始めました。
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検証チェックの包括的なラインナップ
ブランドオーナーからの情報を自動的にサプライチェーンに送信し、データを検証します。異常が検出されるとデータの入力は拒否されます。データは、スマートフォンの位置情報、タイムスタンプ、デジタルハンドシェイク、認証、自動チェックを用いて検証され、分散型データベースに保存されます。ブロックチェーン技術により、取引した記録を変更することはできません。
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将来の開発に向けたマネージドサービス
ブリュッセルの富士通チームは、5日間のサプライチェーンの精査からスタートし、その後15日間の紙ベースのロードマップ作成に取り組みました。tex.tracerは、インドのシステム開発チームと日々連絡を取り続け、開発チームはクラウド上に、インターネット公開されたセキュアなブロックチェーンプラットフォームを構築しました。富士通は現在、プラットフォームの継続的なマネージドサービス契約を持ち、開発をサポートしています。
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